Aichi brand 愛知ブランド
環境配慮にもこだわるプラスチックめっきのパイオニア
身近なクルマのフロントグリル部分やドアハンドルなどのパーツにも、同社のめっき技術を見ることができる
他社には真似できない強み
6軸ロボットのアームが稼働し、さまざまな角度から製品を撮影するメッキ外観画像検査装置。これによって、専門検査員などのスキルをもつベテランスタッフでなくとも、1日あたり1万1千個もの製品をチェックできるように。キズなどの不良を効率よく検出できるようになった。
金属や樹脂表面を美しく彩る、めっき
あらゆる金属製品のアクセントとなるめっきは、金属の表面に、硬く優美な金属の被膜をつける処理。樹脂被膜を形成する塗装に対して、装飾感だけでなく耐久性に富む技法として、主に高級品に適用されている。
同社は1949年の創業以来、主に自動車パーツへのめっき技術をひたすらに磨いてきた。
ターニングポイントとなったのは、1966年。業界に先駆けて、ポリカーボネートなどのプラスチック樹脂製品へのめっき技法を確立し、軽量化による燃費・環境性能向上への最短路を、いち早く発見したのだ。
現在は進化させたスキルによって、プラスチックめっき分野のパイオニアとなった同社。近年はさらなるチャレンジとして、試作ライン導入などにも積極的に投資。めっき処理前後の成形から組付までも担える、オンリーワン企業となっている。
環境への配慮と資源リサイクルに順応
同社のめっき技術のバリエーションは広く、優美なシルバーが特徴のクロームめっき、梨地調のマットな外観で高級感を演出するベロアめっきなど、多彩なラインアップを備え、その明暗や濃淡などを自在に調整する。こうした外観にまつわるものだけにとどまらないのも同社の特色。アレルギー対応めっきや塩害対応めっきなどの、特殊な機能性が求められる技法も開発している。
環境への配慮の面では、近年、欧州で法規制されるクロームに着目し、代替となる3価クロームを採用。このほかにも、排出水のうち約2割の再利用や太陽光発電などにも意欲的だ。
今後は静電気を抑える美容機器のめっきなど、より細やかなユーザビリティを叶える技法を模索していく。
SDGs の取り組み
太陽光パネルの増設によるカーボンニュートラルや、時間あたり1トン利用する水の再生などの、ダイレクトな環境への配慮をこなす同社。このほか、従業員の働きやすさも重視するため、レストランや遊園地、保育園などの施設で優遇されるサブスク型福利厚生システム・ベネフィットステーションを導入。2交代制となる現場業務を鑑みて、従業員の日常に寄り添い、少しでもワークライフバランスがとれるよう心を砕いている。
Message
新規業務に対する素早い投資決定や、現場社員の提案に対するスピーディーな吸い上げなど、小回りのきく体制は当社ならでは。積み重ねてきた技術の特殊性に甘んじることなく、製法の見直しや他業界への視線など、常に進化をめざしてこれからも歩んでいきます。
代表取締役社長
笹野 真矢
“新しい風”を取り入れる経営体制
従業員の平均年齢が30代という若さが活きるよう、改善提案へのインセンティブ制度といった成果報酬にもポジティブな同社。トップダウンとボトムアップの絶妙のバランス感覚は、同社ならではだ。
めっき処理後の大量の廃水リサイクルにも取り組む
Company Profile
白金鍍金工業株式会社
本社/名古屋市守山区花咲台二丁目1001番地(研究開発型企業団地:テクノヒル名古屋)
電話/052-739-0739
代表取締役/笹野 真矢
設立/1949年
従業員数/220人(2023年5月計)
売上高/52億円(2023年5月期)
国内拠点数/1ヶ所
取扱品目/自動車部品・遊戯部品・水栓部品・住宅機器・美容機器など
URL/http://www.siragane.co.jp/
働きやすさアピール/新卒・中途・社食・車・住宅・産/育
自動車部品、塗装、排水リサイクル装置、遊戯部品、組付、めっき外観画像検査装置、水栓部品、排水浄化システム、生産管理システム、美容部品、膜厚シュミレータ、成形、太陽光発電、めっき、誤欠品画像検査