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木材・木製品

フルハシEPO株式会社

エコアクション21

木質バイオマスを源に地球環境に貢献

バイオマス発電事業にも参画。CEPO半田バイオマス発電所と愛知第七工場(半田)。発電所では、年12万世帯分の電力を発電、CO2は年15万トン削減。自然に根ざす比類なき発電所だ

SDGs の取り組み

リサイクル事業をベースとしながら、国内2拠点の木質バイオマス発電所へ年17万トン以上の木材チップを燃料として安定供給する同社。両発電所で合計約16万世帯超分の電力を発電、CO2削減量約27万トンの実現(いずれも年間)に貢献している。持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギーによる電力供給は、すでに開始されている。
こうした黎明期からのリサイクルの取り組みから発電という新カテゴリーへのチャレンジまでを取りまとめ、2024年愛知環境賞において銀賞を受賞した。

他社には真似できない強み

自社単独ではなく、その先の未来を見据え木質バイオマスの活用に取り組む同社。愛知県では株式会社シーエナジーとCEPO半田バイオマス発電株式会社(上)を合弁で設立。
神奈川県では川崎バイオマス発電株式会社を住友共同電力株式会社と住友林業株式会社と合弁で設立。広い視野で、環境をキーワードとする業界全体の底上げを図っている。

木質バイオマスのリサイクルと資源化が主軸

 製函業として創業した同社の事業は、物流用木製パレットや紙パルプ原料チップ・燃料チップ製造など、ニーズとともに変遷してきた。廃家屋資材にもいち早く着目し解体業との連携を強める傍ら、柱や梁、板材やベニヤなどの原料・燃料転用にも柔軟に対応。環境問題が取り沙汰される以前から木質バイオマスリサイクルに取り組み、そのリーディングカンパニーとしての基盤を構築してきた。
 現在その屋台骨を支えるのは、木質廃棄物の処理受託や、チップの製造を手掛けるバイオマテリアル事業。顧客である事業者が利用しやすいよう、東海地方を中心に資源回収拠点を多数展開し、丁寧な応対で定評を得ている。また、原料供給体制とパーフェクトな異物除去システムを基盤に、一般企業にはハードルが高い木質バイオマス発電事業にも参画。エネルギー問題に対しても、意欲的なアプローチを見せている。

木質バイオマスのエコロジーな活用法

木質廃棄物のリサイクル率100%という数字を誇る同社。回収した木質バイオマスは、燃料だけでなく、紙パルプや木質繊維板の材料としても活用する。製紙原料となるバージンパルプの消費も抑えるなど、一石二鳥だ。

カーボンニュートラルの先駆け的存在に

 住宅建設副産物にかかる中間処理において中核を担う、資源循環事業についても、同社の多彩なアイデアが見られる。その集荷システム「ERIOT」は、廃棄物処理事業者にのしかかるマニフェストのペーパーレス化により、煩雑化しがちな事務処理から顧客を解放。さらに独自開発の折り畳みメッシュコンテナ・F-CONの採用で、コンテナ内部の廃棄物の見える化と、分別作業の円滑化に成功した。加えて、パレットなどの物流における機器類の仕入れ・販売やリユース品の取引まで担う環境物流事業を備える同社。こうしたリサイクルにまつわるトータルなビジネスモデルを築いている。
 地球環境への配慮が一般社会にも浸透し、同社事業に強い追い風が吹いている昨今。資源循環を礎としてめざすのは、全社会的に加速傾向にある持続可能な社会だ。まずは創業100周年となる2047年をにらみ、自社グループのカーボンニュートラルに挑戦する同社。貢献性の高い事業への絶えない情熱と、その強靭なスタンスが、業界ひいては社会全体を牽引していくことになりそうだ。

Message

今後当社が目指すのは、バイオマテリアル事業の全国展開。木質バイオマス受け入れ拠点をより多く整備していきたいと思います。ただ、気候変動は地球規模の問題ですので、将来的には海外にも目を向けていきたいですね。

代表取締役副社長
山口 昭彦

まだまだ多い木造建築は木質バイオマスの宝庫だ


Company Profile

フルハシEPO株式会社
本社/名古屋市中区金山一丁目14番18号
電話/052-324-9088
代表取締役社長/山口 直彦
代表取締役副社長/山口 昭彦
設立/1948年
従業員数/437人(連結、2023年3月現在)
売上高/80億7,665万円(連結、2023年3月期)
国内拠点数/27ヶ所 
海外拠点数/2ヶ所(連結、2023年12月現在)
URL/https://www.fuluhashi.co.jp/
働きやすさアピール/新卒・中途・産/育・文系・研修
主な海外取引先

経営理念 世のため 人のため 地球のため 社員のため 持続可能な社会を創造します