Aichi brand

生産用機械器具

湯浅糸道工業株式会社

なごやSDGsグリーンパートナーズ、エコステージ1

自社製作設備を活用し、オリジナル商品を開発・製造。
独自のネットワークで全世界に安定供給を

同社製品の代表格「ツイストストップホイール」は、合成繊維の仮撚工程で使用されている撚り止めを目的にした製品

「糸道」というニッチな分野で世界を席巻

 湯浅糸道工業は2024年で創業100年を迎える。製糸用資材の販売からスタートした同社は分野を繊維機械用部品の製造販売へと拡大。以来、社名にも入る「糸道(いとみち)」に特化した専業メーカーとして今日に至る。
 「糸道」とは、繊維機械の中で糸を走らせるためのガイド部品のことを言う。この糸道の良し悪しで、繊維の仕上がり品質にも影響を及ぼす重要な部品だ。「糸道」と聞くと糸や布などの生産機やミシン等に使用されていると連想するかもしれないが、これらの他にも電線やタイヤ、シャープペンシルの生産機などでも同社の製品(糸道や装置)が活躍している。
 1963年に硬質クロームめっき加工を始めてからは、開発・設計・製造までを一貫生産し、すべてを自社ブランドにこだわった糸道づくりに邁進。中でも、セラミックと樹脂については金型の設計・製作から内製化している。また、適正な在庫量を維持することができる自社生産管理システムの導入、各工程の作業後に実施される寸法測定や状態観察の品質検査など、徹底した管理システムが湯浅糸道工業の強みであり、業界トップを走り続ける理由だ。そして、その名は世界にも。現在、売上の5割が中国、1割がその他のアジア圏という。海外の取引国は20 カ国以上にのぼり、世界有数の一流企業が製作した生産設備に「YUASA」の部品が採用されている。
 日本屈指のセラミックス・金属・樹脂の複合材質ヤーンガイド・装置類トータルメーカーとして、国内の大手繊維・電線機械メーカー、そして世界から「YUASABRAND」として高い評価・支持を得ている。

ISOより厳しい「YSO」を設定

同社の品質へのこだわりは並々ならぬものがあるが、ISOはあえて取得せず、それ以上に厳しい内容が掲げる「YSO」(“湯浅”標準化機構の略)でものづくりをしている。エコステージの認証は受けている。

ワークライフバランスの取り組み

製品情報をはじめ各社員の業務進捗、勤退などを見える化して情報共有している。突然の事態にも周りがフォローできるようにすることで安心感が生まれるのだ。
また、残業時間もほとんどなく、公私のメリハリをつけて仕事に取り組むことができている。

品質へのこだわりからくる緻密なチェック

 
 湯浅糸道工業を語るうえで外せないのがシビアな品質管理だ。品質の安定化と製品の性能向上のために惜しみない企業努力が費やされている。先述の通り、生産設備や治具、分析用測定器などは自社製のものも使用。また、各工程で品質検査を実施しているが、さらに最終検査では拡大鏡や顕微鏡などを用いて、肉眼では確認できないセラミックの表面状態や硬質クロームめっきの仕上がりを厳格にチェックする。このような厳しい検査を通過した良品だけが国内、世界の企業へと送り出されるのだ。
 先人から受け継いだ卓越した技術力、自社製品への敬愛、そしてものづくりへのプライド。これらの要素が一つひとつの糸道に惜しみなく注がれている。ここに100年企業のすごみが結集しているのである。

指名率の高い「湯浅ブランド」

売上の3割を占める「ツイストストップホイール」。金属に硬質クロムめっき処理を施した仕様とセラミック製の2種類がある。繊維機械ユーザーから繊維機械メーカーに対して「湯浅製を使って欲しい」と要望が上がるほどだ。

Message

私たちはこの100年、糸に優しいガイドづくりと徹底した品質管理で製品の価値を大切にしてきました。それは社員の幸せを守るということにもなります。これからも同じ姿勢で次の100年に繋げたいと考えています。

代表取締役社長
湯浅 滋

上海で開催された工業系の見本市・展示会「ITMA ASIA+CITME2022」(開催は2023年)に出展


Company Profile

湯浅糸道工業株式会社
本社/名古屋市天白区元八事1-47
電話/052-831-7281
代表取締役社長/湯浅 滋
設立/1924年
従業員数/69人(2023年10月1日時点)
売上高/18億1,700万円 (2022年9月期)
URL/https://yuasa-yarnguide.co.jp/
インターンシップあり
働きやすさアピール/新卒・中途・社食・車・産/育・文系・研修
主な海外取引先

社是・社訓 社是=調和
社訓=誠実・迅速・創造